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   色収差ってなに?

2009年 04月 09日

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まず始めに補足でございます。
IF方式を検索されてこの記事にたどり着かれた方へ。
できれば、
(1) 「IF方式って何なのさ?」(2009年03月29日付け)
(2) 「IF方式って、、、」  (2009年03月30日付け)
(3) 「色収差ってなに?」  (2009年04月09日付け)
の3つを合わせて御覧下さい。
特に(3)は、IF方式の利点を納得していただけると思います。

なお、うちの記事は、あくまでも「素人による、素人のための『素人写真講座もどき』」でございます。
Nikon.co.jp様には、そのへんを御了解いただきたく、お願い致します。
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むーちゃん。

パパ、何なのだワン?
 色収差ってなに? _c0150545_1552912.jpg
絞り優先 F5.6 1/50秒 ISO500



はじめるよ。準備して下さい。

わかったワン。
その前に、プルプルだワン。

うわっ!
 色収差ってなに? _c0150545_1554146.jpg
絞り優先 F5.6 1/50秒 ISO640




わわわわっ!
 色収差ってなに? _c0150545_1554830.jpg
絞り優先 F5.6 1/50秒 ISO640




興味のない方にとっては、長くなるので、
「素人のむーちゃんパパが行う写真講座」
については、Moreでございます。






これは、以前、3月31日の記事でUPした、ジョウビタキ♂さん。
 色収差ってなに? _c0150545_23563271.jpg


その時は、3枚UPしたうちで、他の2枚は少しトリミングして拡大した画像もUPしましたが、
この画像を拡大したものは載せませんでした。

パパ、それはどうしてなのだワン?

それは、「色収差」が気になったからだワン。

その、「色収差」って、いったい何なんだワン?

では、さっきの画像の一部を拡大してみるワン。
原寸表示すると、こうなるのだワン。
まずは頭。
 色収差ってなに? _c0150545_23031.jpg

そして足もとのフェンス。
 色収差ってなに? _c0150545_23996.jpg


頭とかフェンスの上のところのふちが、紫色になっているのだワン!

そうだワン。これを「色収差」というのだワン。つまり「色のにじみ」のことだワン。



うちのフェンス、どうしてこんなになったのだワン?

いや、フェンスがそうなったんじゃなくて~、( ̄▽ ̄;)
そういう色に写ってしまったのだワン。(>_<)

どうしてなのだワン?

300mmの望遠レンズで、被写体のコントラストが強く、ちょうど白と黒の境界線だったからだワン。

わからないワン。

昔、観光地へ行くと、100円玉を入れて見ることのできる大きい双眼鏡があったけど、
それで見ると、見るものによってはこうやってにじんで見えたりしたのだワン。

???
大きい双眼鏡だと虹が見えるのか?


いや、色がにじんで見えることがあるのだワン。

焦点距離が長くなるほど、色がにじみやすいのだワン。

 色収差ってなに? _c0150545_214973.jpg


この、Nikonのレンズカタログを見てみるのだワン。


「通常の光学ガラス使用のレンズは、焦点距離が長くなるほど色収差の補正が困難になり、焦点ズレによる色のにじみが発生します。」

わからないワン。




下の「通常レンズ」の図を見るのだワン。
実は、人間の目には、赤色から紫色までの範囲が見えるのだワン。
白い光の中には、その赤色から紫色までが一緒になって入っているのだワン。
(その外側の、赤外線や紫外線は、目には見えないから、図には書いてないのだワン。)

でも、白い光がレンズの中を通過して屈折すると、
その中の紫色から赤色までが微妙にズレてしまうのだワン。
その結果、1点に集まらなくなるのだワン。
「色」によって、焦点への「収」まり方の「差」がでてしまうんだワン。

ちぃーっとも、わからないワン。




光は「波」の性質を持っているのだワン。
で、赤色と紫色では、「波」の長さ=大きさが違うのだワン。
それで屈折するときに違いが出るのだワン。

普段、直進している時は、波の大きさが違っても全部一緒に目の中に入ってくるのだワン。

例えば〜〜、
ちょうど、海の波が、大きな波も小さな波も一緒になって海岸に押し寄せるみたいな。
結局、波打ちぎわに打ち寄せるとみんな一緒みたいな。
だから、普段は、7色の光が、みんなでそろってやってくるのだワン。
それで、きれいに見えるのだワン。


ところが、レンズを通って曲がる時には、ちょっと違うのだワン。

どう違うのだワン?

水泳でも、走るのでも、曲がるのが得意な人と不得意な人がいるのだ。
紫色はレンズを通る時に曲がるのが得意。
赤色は曲がるのが苦手なのだワン。
だから、最初は7色が一緒になって泳いでいたのが、
レンズの中を通って曲がると、一色ずつ差がついて、
曲がった後はバラバラになってしまうのだワン。
パパはやったことないけど、競艇=ボートのレースで、
コーナーを曲がったらバラバラになるみたいな。




とにかく、レンズを通ると、光がバラバラになるのか?だワン?

そういうことだワン。
光がバラバラの7色になるから、1カ所の焦点に集まらなくて、色のにじみができるんだワン。
で、焦点距離が長いほど、バラバラになりやすいのだワン。


カタログの
「通常の光学ガラス使用のレンズは、焦点距離が長くなるほど色収差の補正が困難になり、焦点ズレによる色のにじみが発生します。」
というのは、
「普通のガラスを使った望遠レンズでは、焦点距離が長くなるほど、光がバラバラになり、虹がかかったように見えます。」
ということなんだワン。
コンデジの場合は焦点距離が短いので、この影響はあまり出ないんだけど、
デジイチで望遠レンズを使うと出やすくなるのだワン。



だから、Nikonも他のメーカーも、そうならないように、
レンズの設計を研究したり、「EDレンズ」という特殊なレンズを使ったりしているのだワン。
「EDレンズ」=「特殊低分散レンズ」というのは、
「特殊」な原料で、光の「分散」する度合いが「低」い、
つまり、7色がバラバラになりにくいレンズということだワン。



では、パパが使ったレンズは「EDレンズ」ではないのだワン。

いや、EDレンズが入っているのだワン。(`ヘ´)プンプン。
設計が古いこともあるけれど、
「最大の300mmで、被写体のコントラストが強くて、白と黒の境界線」のような悪条件が重なった場合、
どうしてもこの現象が起きるのだワン。



同じ日にジョウビタキ♂さんを撮影した、他の2枚では、
この現象が少ししか起きなかったから拡大してUPしたけれど、
さっきの画像だけは、この現象が起きてしまったのだワン。


でも、この3枚目のジョウビタキ♂さんも、
 色収差ってなに? _c0150545_052779.jpg




実は拡大すると、↓こうだったのだワン。
サッカーボールのところ、部分的にうっすらと紫色がにじんでいたのだ。
だから、なんとなく「ピンぼけ」か「ピントずれ」のように感じたのだワン。
 色収差ってなに? _c0150545_215844.jpg




ピントについては、ソフトで確認すると、フォーカスポイントが赤く出ているから、
その赤い枠の部分でピントが合っていたことになるのだワン。
 色収差ってなに? _c0150545_233668.jpg






実は、以前「IF方式」についてUPしたけれど、
あの「IF方式」は、この「色収差」=「にじみ」を減らすことにも効果があるようなのだワン。
カタログには「フォーカシングによる収差変動を現象させ、、、」
と書いてあるのはそのことだと思うのだワン。

どこのメーカーさんも、最近の望遠レンズや望遠ズームレンズは、
レンズの設計も新しくして、それに伴ってほとんど「IF方式」に変更してきているし、
いろいろと工夫して、「色収差」=「にじみ」を減らすように努力しているのだワン。
やはり、新しいレンズの方がいいのだワン。

では、パパが使ったレンズは「IF方式」ではないのだワン。

そうだワン。
古~い、昔のレンズ、
Nikon AF NIKKOR ED 70-300mm F4-5.6 Dなのだワン。

では、そんなレンズは捨てるのだワン。

冗談はよしこさんなのだ。

これを見るのだワン。
 色収差ってなに? _c0150545_221738.jpg


あれっ!にじみが消えているのだワン!

ほれほれ。
 色収差ってなに? _c0150545_222594.jpg



ついでに、これも。
 色収差ってなに? _c0150545_223611.jpg




パパ!いったいどういう手品なのだワン?

ナハハ~。『ソフト』だワン。
これまで使っていたNikonのソフトがバージョンアップしたのだワン。
その結果、「にじみ」=「色収差」をある程度補正できるようになったのだワン。
でも、動作はかなり重いのだワン。(>_<)
Macのメモリーを2GBに戻して修理に出した後、修理が完了してもそのままにしておいたけど、
これを使いはじめてから、あわてて、もとのようにメモリーを4GBにしたのだワン。

では、レンズは捨てなくてもよいのだワン。









ブログのお友達の中には、望遠レンズの購入を予定している人が何人かいらっしゃるから、
次に、新旧のレンズによる違いを見てみるのだワン。


まずは、10年以上前のレンズ。
AF Zoom-Nikkor 80-200mm F4.5~5.6 D 。当時の定価は3.3諭吉。
この時代は、VR=手振れ補正もないし、「IF方式」でもない。
おまけにこれは、EDレンズでもない。
Nikon製品としては、安い製品。
でも、今でも気に入って使っているのだワン。

以前、2月15日の記事でUPした画像だけれど、焦点距離は200mm。
 色収差ってなに? _c0150545_0332936.jpg



ここで、拡大して、トビの翼の先の風切り羽を見てみるのだワン。
ついでにちょっと露出も補正するのだワン。

あっ!紫色なのだワン!
 色収差ってなに? _c0150545_2182392.jpg


でも、色収差を補正すると、

あっ!紫色が消えたのだワン!
まあ、これなら、レンズを捨てなくてもいいのだワン。

 色収差ってなに? _c0150545_217487.jpg





次に、去年購入の、AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G(IF)。
これは、VR=手振れ補正もついていて「IF方式」でもある。
以前、2月16日の記事でUPしたトビ。これも焦点距離200mmで撮影。
 色収差ってなに? _c0150545_15355241.jpg



拡大だワン。まずは、補正なし。
 色収差ってなに? _c0150545_2184132.jpg


次に、同じように補正をしてみた。
ほとんど変わらないのだワン。
 色収差ってなに? _c0150545_217221.jpg



最近のEDガラスを使った「IF方式」の望遠レンズは、
300mmは持っていないからわからないけれど、
200mm程度では色収差が良好に補正されているのだワン。
メリットが大きいのか?だワン?
そうだワン。




もう少し見てみるのだワン。
 色収差ってなに? _c0150545_1536650.jpg


補正なし。
 色収差ってなに? _c0150545_2173040.jpg


補正後。
 色収差ってなに? _c0150545_2173875.jpg

パパ、ここまで拡大すると、目が。。。
そうだワン。獲物を探している様子が分かるのだワン。



最後にもう1枚。
 色収差ってなに? _c0150545_15361472.jpg


Before。
 色収差ってなに? _c0150545_2191497.jpg


After。
獲物を探しながら飛んでいるのだワン!
そうだワン。
 色収差ってなに? _c0150545_2193770.jpg






昨日のパンケーキ、ジャム、イチゴもこのレンズだったのだワン。

この新しいレンズは、イチゴがキレイだワン。
イチゴ、食べたいワン。


新しい設計のレンズで、色収差も少ないから、
拡大しないで見ていると、コントラストもくっきりだワン。
それに、焦点距離も200mmどまりだし、
以前実験したように、近距離だと100mmぐらいしかないしね。

ケーキや、きんつばも、これで撮るとキレイにとれるのだワン。

にじまないレンズの方がキレイってことなのか?だワン?

そうだワン。

望遠レンズの場合は、どうしても色収差の影響がでてしまう。
たとえEDレンズでも撮影条件によって若干の色収差がでるのだワン。
だから、色がにじんだ分だけ、コントラストも落ちるのだワン。
コントラストが落ちた分だけ、ボケた感じがするのだワン。
ピントが甘かったのかなとか、手振れしたのかなとか思ってしまうのだワン。
ソフトで、コントラストの補正や輪郭強調もできるけど、
やはりもともとコントラストが高い方が、くっきりキレイに見えるのだワン。

パパは、デジイチ+安いレンズで撮った画像でも、RAWファイルで保存しておいたので、
後になってソフトが開発された時に修正できたから嬉しいのだワン。




これから将来、コンデジを買い替えることもあるかもしれないけれど、
カメラの違いや、レンズの違いって、結局、画像を大きくしないとわからないのだワン。
昔は、フィルムを現像した後で、半切とか全紙のサイズまで引き伸ばさないとわからなかったワン。
現在のデジカメの場合は、PCに取り込んで、原寸表示すればわかるから楽なんだワン。

じゃあ、コンデジを決める時もそうすればいいのか?だワン?

いや、お店に展示してある商品では、そこまではできないだろう。
各メーカーさんのサイトには、
その機種で撮影した画像のサンプルがあるから、
必ずそれを見てみるべきだワン。
でも、小さい表示で見るだけでは、どれもキレイに見えるだけで、違いはわからない。
必ずクリックして、原寸表示をして細かいところをチェックするべきだワン。




パパ、そろそろ「本日のまとめ」をするのだワン!


(1)「色収差」=「色のにじみ」
<原因> 光がレンズを通って曲がるときに、7色に別れるから。
<影響> レンズの焦点距離が長くなるほど、色のにじみがでやすい。
<メーカーさんの対策> EDレンズ。「IF方式」も含めての「新設計」。 

[右へいくほど影響が出にくい]
普通の望遠レンズ<EDレンズを使った望遠レンズ<「IF方式」などの新設計でEDレンズを使った望遠レンズ
300mmズーム<200mmズーム<135mmズーム



(2)これから新しくコンデジを買おうという場合
メーカーさんのサイトへ行く。
その機種で撮影した画像のサンプルを拡大表示して、他の機種と比較検討する。



(3)これから新しくデジイチを買おうという場合
メーカーさんもカタログを作成する場合は、高級なレンズを使っている。
例えば、NikonのD90の場合、カタログのP6まではすべて使用レンズなどのデータがある。
ほとんど、いいレンズ。
画像サンプルも同じで、ほとんどいいレンズ。
サイトで画像のサンプルを拡大表示して、他の機種と比較検討することも必要だけれど、
似たようなレンズでなければ、似たような写真は撮れない。
だから、カタログみたいにキレイに撮れない場合が多い。
それなりのレンズを使わない場合、それなりの結果になることは、あらかじめ納得しておくべき。



(4)これから新しく望遠レンズを買おうという場合
やはり、予算と相談です。
うちのような普通のレンズの望遠ズーム200mmでも、ソフトを使えば色収差の補正ができます。
それが面倒な場合、、、、給付金で予算をUP。
VR+ED+「IF方式」は、たしかに楽です。
「カメラ屋さんで相談した上で、買うのはネット」が安いんですが、、、。




(5)中古の望遠レンズを買おうという場合
必ず、現物を見るべし。
レンズ内部には必ずホコリが入るものです。
ヒドい時は、工場出荷の直後に入ることもあるらしい。( ̄▽ ̄;)
このホコリは、分解清掃を依頼しないと取れません。
画像には、たいして影響はないのですが、気持ちの問題でしょうね。
そのホコリがどの程度なのか確認して、自分で納得できるならOKです。
いやなら、次の出物を待ちましょう。
ネットで買うのは、あまりお勧めしません。実物の確認ができないからです。
ちなみに、私のNikon AF NIKKOR ED 70-300mm F4-5.6 Dは中古です。



(6)これから新しくマクロレンズ、マイクロレンズを買おうという場合
マクロレンズや、マイクロレンズは、色収差がかなり補正されているようです。
でも、うちは買ったことがないので、詳しいことはわかりません。
現在は、とりあえず、「クローズアップフィルター」を使っています。
この分野は、私にとっては未知の世界に足を踏み入れたばかりなので、
入門者の自分としては、フィルターの使用からスタートだと思っています。


おしまい。






パパ、ブログのお友達の役に立ったと思うか?だワン?

きっと、ほんの少しだけ、、、。


では、良い事をしたのだワン!

ありがとう。
そう言ってくれるのは、むーちゃんだけかもね~。( ̄▽ ̄;)

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by inzei_com | 2009-04-09 02:49 | 写真
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コーギーのむーちゃんのブログ
by inzei_com
むーちゃんのプロフィール
Pembroke Welsh Corgi

2002年2月8日(金)
北海道旭川生まれ
北陸の金沢育ち

2011年5月1日(日)。
9歳3月近く(3,370日)の
生涯を全うしました。
家族のみんなに愛されて、
とても幸せな生涯でした。






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